イギリス王室のエリザベス女王が、クリスマスに恒例のスピーチを披露。その時つけていたブローチが、亡きフィリップ殿下との思い出の品だった。
エリザベス女王のブローチに注目
毎年クリスマスになるとイギリス王室のエリザベス女王は、その年を振り返るスピーチを披露する。2021年はウィンザー城のホワイト・ドローイング・ルームで撮影され、バックにはクリスマスツリーが置かれ、華やかな雰囲気の中スピーチが行なわれた。
スピーチでは、真っ赤な衣装にパールのネックレス、そして胸元にはエリザベス女王のファッションには欠かせないブローチがキラリ。
そんなスピーチの際に、エリザベス女王がつけていたブローチが話題になった。このブローチは菊がモチーフとなったもので、1947年に亡き夫であるフィリップ殿下と新婚旅行でハンプシャーのブロードランドを訪れた時につけていたもの。
さらに机の上に置かれた、結婚60周年をお祝いした写真の中でもエリザベス女王は同じブローチをしており、4月に99歳で亡くなったフィリップ殿下との思い出を胸に秘めて、スピーチに挑んだ。
クリスマスは大切な人を失った人には辛い時期
イギリス王室の2021年の大きな出来事といえば、フィリップ殿下の死去。
そのためスピーチでは、「多くの人にとって、クリスマスはとても幸せで明るい時ですが、大切な人を亡くした人にとっては辛い時期です。とくに今年は、それがよく理解できます。しかし、私にとっては、最愛のフィリップが亡くなってから数ヵ月、彼の人生と仕事に対して、国内、英連邦、そして世界中から寄せられた多くの賛辞と愛情が、大きな慰めとなりました。彼の奉仕の精神、知的好奇心、そしてどんな状況からも楽しみを引き出す能力、そのすべてがあふれるように出てくるものでした。私が初めて彼を見たときと同じように、彼のいたずら好きで好奇心旺盛な輝きは、最後にも輝いていました。しかし、人生にはもちろん、最後の別れと最初の出会いがあります。私や家族が彼を恋しく思うのと同じように、彼も私たちにクリスマスを楽しんでほしいと願っていることでしょう」とフィリップ王子を偲んだ。